(2014.03.11 15:00 by CCP Rise)
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ごきげんよう!
来る 3月 12日は EVE Online: Rubicon 1.3 の実装日。今回もゲームバランスの調整役を務めさせてもらったのは CCP Fozzie と、僕 CCP Rise、そして名前は言えないけど、怒れる某フランス人 (※ CCP Ytterbium のこと)。
今回のリリースだけど、なんだかんだでかなりの分量になったことだし、まとめて説明する機会を設けてもいいんじゃないかということになった。
シスターズオブイブ船
まずはシスターズオブイブ船まわりに加わる変更から。新しく実装されたシスター船は大方において好調なんだけど、価格の面で若干引き下げたかった。現状では我らがシスタープローブランチャーと同枠にあることで、価格が高止まりせざるを得なくなってしまっているからね。
シスターズオブイブ船は他の海賊勢力に比べて LP 価格が意図的に高く設定されているわけだけど、LP価格を直接引き下げてしまう方向にはいかず、この最新シリーズを入手してもらうにあたっては新たな選択肢を用意することにした。1.3 以降、シスターズオブイブコーポにて、とあるローグドローンテクノロジーの買い取りが始まるんだ。このテクノロジーの入手先だけど、ローグドローン "Sentient" の大部分が一定の確率でドロップするようになる。
よく目をこらして、Rogue Drone 46-X Nexus チップ、Rogue Drone 43-X Nexus チップ、そして Rogue Drone 42-X Nexus チップを見逃さないようにしいててほしい。これらのアイテムをシスターズオブイブの LP ストアに直接トレードすることで、それぞれアステロ・ストラティオス・ネストルの BPC が入手できるようになるからね。
また、以上に加えて、唯一無二の支援型 BS (※戦艦) としての役割を全うできるよう、ネストルに微調整を加えることにしたよ。
- キャパシタ容量を 7000 に増加 (以前は 6200 だった)
- キャパシタ回復速度を大幅に強化。5 cap/秒だったものを約 6.5 cap/秒へ
- スキャン解像度を 125 に増加 (以前は 85 だった)
- リモートアーマーリペアの射程距離ボーナスが倍の 200% へ (以前は 100% だった)
ドローンアシスト (援護)
調整の内容自体はシンプルだけど、これが与える影響はきわめて大きい。ひとつのキャラクターに割り当てることのできるドローンの数に制限を加えることにしたんだ。今のところ、最大数は 50 とするよ。
フォーラムの Features & Ideas Discussion セクションにもっと詳しいレスを投稿したんだけど、要約すると以下のようなものだ :
なぜドローンアシストに変更を加えることになったのか。理由は大きく 2つあって、ゲームプレイを改善する必要があったから、そしてパフォーマンスを改善する必要があったからだ。
ドローンアシストが普及していくにしたがってすぐに顕在化したのは、これが戦術としては非常に強力である反面、あまり楽しいものではないということだった。特に大規模な戦闘においてはね。何百隻分ものドローンをたった一人のパイロットに割り当てておけてしまうことで、莫大な数のプレイヤーがフリートにてほとんど何もしなくてもよくなってしまった。
EVE は絶え間なく高速操作をし続ける系統のゲームではないにしても、ドローンアシスト時の操作量の少なさはさすがにいきすぎだ。そしてこの点について不満がたまったパイロットの証言がさまざまな方面から押し寄せるようになってからもうずいぶんたつ。今回ドローンアシストに制限を加えることで、艦隊戦においてパイロット達がより戦いを味わい、責任を感じてプレイできるようになる機会がぐっと増えるものと思っているよ (以前より艦隊戦中に TV を見る時間は減ってしまうかもしれないけどね)。
そして 2つ目の理由についてだけど、他の兵器システムに比べるとドローンはこちらのハードウェアへの負荷が比較的高いんだ。つまり、ドローンアシスト戦術が急速に普及したことで、ここ最近の戦闘においてそれによるはっきりとしたマイナスの影響が見られたということ。でも、幸いなことに本件についてはこうして、デザイン関する手間をまったくかけずにパフォーマンスにプラスの影響を与えることができる。ゲームデザインとパフォーマンスのあいだのバランスをとるのは容易ではないことも多いんだけどね。
繰り返しになるけど、今回の変更の背景にある設計理念の詳細や、今回の解決策そのものの詳細に興味があるのであれば、ぜひともフォーラムの関連スレッドに目を通してみてほしい。
船体リペアドローン
支援ドローンのシリーズに、ストラクチャを修理できるタイプを追加してほしいとの要望がここしばらく寄せられていたんだけど、Rubicon 1.3 で実装することにしたよ。船体リペアドローンは特にスターベースの運用において有用だ。スターベースのモジュールが無力化された際に付随的にストラクチャダメージを受けることがあるけど、そういったダメージをリペアするのに使える。また、フリートパイロットは、長期の遠征であっても船体ダメージをリペアするにあたってわざわざ専用のモジュールを用意しなく済む。
船体リペアドローンのサイズはライト (※小型)、ミディアム (※中型)、ヘビー (※大型) に分かれ、それぞれに Tech 1 版 と Tech 2 版が存在する。スキル面では、使用するのに 「リモート船体リペアシステム」 と 「リペアドローンオペレーション」 が必要となり、ドローンは 「リペアドローンオペレーション」 スキルとドローンリペアオーグメンターリグのボーナスの恩恵をうける。Tech 1 シリーズのブループリントはクレオドロン (CreoDron) のステーションで買うことができる。
詳細および船体リペアドローンをめぐるディスカッションに興味があるようならこちらのスレッドに目を通してみてほしい。
リモートセンサーダンプナーとセレスティス
デザイナーにとって、電子戦のバランス調整はいつだって危険な綱渡りだ。妨害の加減に関して、それが 「楽しさ」 に通じるものであるか、単に 「いらいらさせる」 ものであるかの境目はすごく微妙だからね。リモートセンサーダンプナーについてはそのスイートスポットにかなり近づけていると感じているけど、微調整があと少しだけ必要だ。
ダンプナーには引き続き強力で軽んじ得ない電子戦でいてもらいたいけど、使用するにあたってはもう少しだけリスクが高い方が望ましい。そこで、ダンプナーの最適射程距離 (※ Optimal Range) をカットして、ダンプナー船が対戦相手にこれまでよりも少しだけ接近しなければいけなくなるようにする。
具体的には、Rubicon 1.3 にて全ダンプナーの最適射程距離を 16.66% カットし、セレスティスのダンプナー最適射程距離ボーナスをレベルごとに 7.5% へと減らす。
将来的なパッチでダンプナーにはさらに変更を加える予定でいるんだけど、今回の調整はその下準備となるとともに、当座はダンプナーのバランスをとってくれるはずだ。
詳細およびディスカッションについてはこちらのスレッドまでどうぞ。
Tech 1 フリゲートとクルーザー (※巡洋艦)
また、これまでのフィードバックやこちらのデータにもとづき、Rubicon 1.3 では一部の Tech 1 フリゲート・クルーザーについて一斉に微調整を加えることにした。これらの船はあらゆるキャラクター年齢のプレイヤーに楽しんでもらえる船であることから、EVE Online の支柱であると言ってもいい存在だ。だからプレイヤーがどの船に乗るかを決めるにあたって、豊富でワクワクできるような選択肢があるようにしておきたかった。
今回の調整では、アマー船の機動性まわりの性能に新たに調整を加えることで、彼らの特徴をきちんと前面に出したいという狙いがあった。アマー船は大柄で、肉厚なプレートで固めた戦闘艦であり、その機動力はパワフルなエンジンとスラスターが存在することによって支えられている。構造を軽量化することによってではなくね。つまり、アマー船はアーマープレートを重装備することによって船の機動性が受ける影響が、他国の船に比べてはるかに少ないということ。具体的には、今回の調整以後は、パニッシャー・インクイジター・オーゴロー・モーラー・オーメンの各船について、アーマープレートを装備することによるペナルティが以前より減少していることに気づいてもらえるはずだ。
また、象徴的な存在であるリフターに大幅な変更を加える。追跡速度 (※ Tracking Speed) ボーナスを精度低下距離 (※ Fall Off) ボーナスと入れ替えることで、ダメージを広範囲にわたって与えられるようになり、ミンマターの専売特許であるスピードを活かせるようになる。
Tech 1 支援型フリゲートのパイロットは、船の速度が大幅に上昇した一方で、以前よりも旋回に時間がかかるようになったことに気がつくはずだ。これにより戦火をかいくぐっての支援型フリゲートの操艦は、引き続き手に汗握る、やりがいのある仕事でいてくれるはずだ。
他にもこのカテゴリーの船で調整が加わったものがいくつかあって、どれもこちらのスレッドで詳細を見てもらえる。
僕らからは以上だ。1.3、楽しんでね!
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