シニアプロデューサー CCP Seagull インタビュー
- CCP Guard (ガード) : 20回目となる大型拡張のアナウンスメントへようこそ。今日はスペシャルゲストにも登場してもらう予定だよ。CCP Fozzie (フォジー)、CCP Rise (ライズ) に登場してもらって、今回の拡張で実装される新フィーチャーについて話してもらう。でもその前に、もう紹介の必要もないと思うけど、とても重要なゲストが来てくれている。ようこそ、EVE Online シニアプロデューサー、CCP Seagull (シーガル)。
- CCP Seagull : ありがとう。
- CCP Guard : 調子はどう?
- CCP Seagull : おかげさまで。そちらはどう?
- CCP Guard : もちろん、調子いいよ。というわけで、ファンフェストに来てくれたり、ストリーム放送を見てくれたりした人は、そこで今後の EVE Online の 『展望』 についての話をあなたから聞いたわけだけど、プレイヤーがもっと力を手に入れ、未知の冒険に立ち向かうようになる、ってことだったね? もう少し詳しく話してくれない?
- CCP Seagull : ファンフェストの前に膨大な予備作業を行ったの。EVE Online の長期的な展望を定めるためにね。なんと言っても中心となるテーマは 『スペースコロナイゼーション (宇宙への入植)』。これは人類の昔からの夢の一つで、EVE のような SF をテーマとした仮想世界にはすごくマッチしたテーマだと思うの。
- CCP Guard : スペースコロナイゼーションというと、プレイヤーとしては、それにさまざまな関わり方をしていくことになると思うけど、かなり具体的に見通しはたっているのかな?
- CCP Seagull : ええ、カプセラがこれまで手にしたことのないようなレベルで、この宇宙に対して影響力を発揮することができるよう、色々なことを考えているの。私は、EVE はただの PC ゲームではなくて、『生きた SF 作品』 だと思っているの。宇宙世界でありつつ、絵画のキャンバスのようにさまざまな物語の舞台であり得る。業界随一のハードコア PvP に浸ることができるだけでなく、プレイヤー同士のインタラクションから自然に発生した数々の壮大な物語の舞台となり、果てはプレイヤー一人一人が自分の設定した目標を実現すべく宇宙に立ち向かっている世界。
- CCP Guard : うんうん。これらのイメージ画を見ているといろいろと想像をかき立てられるね。
- CCP Seagull : これらの画像は、EVE の将来像として思い描いているイメージをファンフェストでみんなに伝えるために作ったわけだけど、EVE ゲートの崩壊ののち、ものの建造・ものの破壊・宇宙の制覇、こういった武力や生産力の影響力が、EVE の宇宙、ニューエデンの歴史の中で再び意味をもつようになった。人類は再び宇宙に進出し、強大な力を得るに至った。そんななか、カプセラはその流れの一部であると同時に、それとは異質ななにかだった。そしてカプセラは独自の勢力を形成しつつある。カプセラはもはや自らの出自である 『オリジン』 との共存には興味がなく、この世界を手に入れたいと願うようになった。今以上にね。この世界に存在している技術を会得し、そして最終的には星間航行の技術までも手に入れたいと願っている。そうなると当然 『もしカプセラが既存の宙域に縛られなくなったらどうなるのだろう?』 という疑問がわいてくる。そしてこれこそが、私たちがプレイヤーを連れて行きたいと思っている場所なの。今回からはじまり、複数の拡張にわたって一緒に歩んでいきたい。プレイヤーも 『カプセラ』 も、この先どうなっていくかは予想もつかないと思うけど、私としてはみんなとこの旅に出られるということですごくワクワクしているところ。
- CCP Guard : すごく魅力的な話だね。カプセラが自らコントロールできる領域が増し、これまでにできなかったことができるようになるということで、もちろんプレイヤーは相当楽しみにしていることだろうね。とある帝国側の人間で、なんだかすごくストレスがたまってそうな人を知ってるんだけど、彼にとっては今回の方向性はさらに頭痛の種となりそうだね (笑)。なんというか、少し気の毒になってしまうんだ。僕も似たような状況に立たされたことがあるのでね。
※ストリームでは 『マジかよ、また残業だよ・・・』 的な字幕が入っていました |
- CCP Seagull : まあ、かなりしんどい思いをすることになるかもね (笑)。一連の過程で、EVE の世界でこれまで長いこと常識とされてきた事項を再考していきたいの。諸帝国が勃興し形作ってきたこの世界のあり方に対して、疑問を投げかけていきたい。もちろん EVE Online はすでに稼働中のゲームで、引き続き改善していくし、既存のシステムに対する調整をやめることはないけど、今回の 『展望』 に準じることで根本的な部分に疑問を投げかけていくことができるようになる。展望をどう実現していくかについて、段階的で長期的なプランがあるからね。そうしたなかで、これらの画像については、これが直接この先実装されるというわけではなくて、EVE が今後目指していく方向性と、それが最終的にどんな見た目であり得るかのイメージ映像だと思ってもらえれば。
- CCP Guard : そしてそれが具体的などういうことなのかについて、番組でのちほど片鱗を見てもらうというわけだね。
- CCP Seagull : そうね。
- CCP Guard : では、この 『生きた SF 作品』 の可能性は無限大というわけだね?
- CCP Seagull : 私はそう思っているけど? (笑)。そのために私はここにいるし、それを実現するのが私たちの仕事。EVE は本当に独特の存在だと思うし、プレイヤーコミュニティーと一緒になって一つの世界を育てていっているというのも、類例がないことだと思う。その一部でいられるというのは素晴らしいことね。
- CCP Guard : 本当にそうだね。というわけで、そろそろプレイヤー達と何が待ち受けているのかをみていきたいと思う。『拡張名』 をそろそろね・・・。
- CCP Seagull : そうね。今回の拡張はこの旅路の起点となり、かなり開発は進んでいて実はいつもよりも少し早めにお届けすることになるの。11月 19日、『EVE Online Rubicon』 をお届けします。
- CCP Guard : ブラボー! 当日が楽しみだね。11月 19日だね? スケジュールを空けておかなくちゃ。いつもよりも早めのリリースなんだね。クリスマス近辺でまたすごいイベントをお届けしたり、追加の拡張を随時実装していけるようにだね。いいね~。全部門が実装に向けてフル稼働中だし、それぞれのフィーチャーの進行具合はかなり良好なのかな?
- CCP Seagull : もちろん。そしてそろそろ CCP Fozzie と CCP Rise にバトンタッチして、フィーチャーの一部について詳細をお伝えしないとね。
- CCP Guard : わきで宇宙船について語りたくてうずうずしているのが見えるよ。
- CCP Seagull : 語ってもらおうじゃない (笑)。
- CCP Guard : CCP Seagull、今日はどうもありがとう、また会社で (笑)。
(CCP Fozzie、CCP Rise 入場)
- CCP Guard : というわけで、おなじみの顔だね (笑)。CCP Rise、CCP Fozzie、みんな以上のことを実現すべく頑張っているところなのかな?
- CCP Fozzie : そのとおり。どの部門も全力で作業にあたっているよ。もう完成間近な物もあるし、そのあとにもいろいろと控えている。すごくいい拡張になると思うよ。
- CCP Guard : 僕もプレイヤーのみんなに伝えたいことがいろいろとあるよ。じゃあ・・・どこから始めようか。
カスタムズオフィス (税関) への調整
- CCP Rise : CCP Seagull から話のあった、枠組みの変更に関して、慣れ親しんだシステムが変わってしまうことに不安を感じているプレイヤーもいるかもしれないし、まずはそういったシステム面の事項から始めてもいいんじゃないかな。
- CCP Fozzie : そうだね。まずは一部の NPC から権力を取り上げて、それをプレイヤーに与えたいと思っているんだ。具体的にはカスタムズオフィスの機能だ。
- CCP Guard : え~、カスタムズオフィス? なにが変わるの?
- CCP Fozzie : カスタムズオフィスというのは惑星開発の際に使用する施設で、惑星上で資源や工場を作りだし、資源を引き出したり投入したりするために使われている。要は宇宙エレベーターのように、ものを行ったり来たりさせるものだね。ローセク・ナルセク宙域ではプレイヤーがカスタムズオフィスを支配できるし、味方や敵に適用される税率を決めたりして、惑星に対するプレイヤーの影響力を高めることができる。でも現状、ハイセクではすべて NPC によってコントロールされている。プレイヤーがそれに対して影響力をもつ手段はいっさいない。でもそれを変えるつもりだ。
- CCP Guard : ほうほう、いいね。これによりどうなるの? プレイヤーは具体的になにができるようになるの?
- CCP Fozzie : プレイヤーは既存のカスタムズオフィスを破壊できるようになる。ローセク・ワームホール宙域・ナルセクでこれまで可能だったのと同様にね。そして自分のカスタムズオフィスをそこに設置できるようになるんだ。いったん設置したら、好きな税率を設定できるし、味方や敵のそれぞれに対して別々の税率を設定できる。これによりある意味その宙域を 『支配』 できるようになるんだ。領有権のシステムとは違ったかたちで、自分だけの小さな支配領域をもつことができるようになる。たとえば、既存のカスタムズオフィスを破壊して新たなものを設置、低税率に設定してそれを宣伝することで人を集め、施設の防衛をしっかりすることで安定して資源を抽出できる環境を他のプレイヤーに提供したりできる。たくさんのプレイヤーがこれをうまく利用することになると思うよ。
- CCP Rise : めちゃくちゃ儲かる可能性がある話だし、さまざまな規模での活動が行われることになるだろうけど、当然大手勢力は希少価値の高い星系の一団や特定のカスタムズオフィスをめぐって争うだろうね。でもそれと同時に、なんて言うか、色々な価値をもつ星系があり場所によっても価値が変わってくるわけで、より小規模なグループによっても独自の星間起業が行われるんじゃないかと思っているよ。
- CCP Fozzie : だね。長いことよだれを垂らしてこのフィーチャーを待ち望んでいたプレイヤーがいるのは僕もわかっているし、そういったプレイヤーはこれがどれほどの価値を持つかよくわかっているだろうね。これらをめぐって相当な規模の戦争が始まるんじゃないかな。
- CCP Guard : ほほう~。また船がたくさん撃沈され、そして建造されるってわけだね。
- CCP Fozzie : 僕らとしてもお気に入りの一つなんだ。施設を奪い取れるようになり、その奪い取った施設から利益を得られるわけだけど、その利益は何もないところから湧き出してくるのではなく、『他のプレイヤー』 が活動することによって得られるものなんだ。これにより他のプレイヤーが自分の提供するサービスを利用してくれるよう働きかけていくモチベをもつことができる。ただの ISK 製造器を手に入れるのではなく、他のプレイヤーにサービスを提供することによって収益をあげられるというわけ。
- CCP Guard : なるほど、すごくいいね。
- CCP Rise : あと、言っておいた方がいいかと思うんだけど、CCP Guard は彼をなんて呼んでたんだっけ、ほら、オープニングの動画に出てくる困り顔の帝国役人、あの人物みたいに、自分の組み上げた惑星開発環境が大手の極悪アライアンスに蹂躙されてしまうんじゃないかと心配している人もいると思う。でもそうなったらそのカスタムズオフィスを使うのをやめればいいんだよ。ものを宇宙に打ち上げることはできるわけで、必ずしも使用が阻害されるわけではなくて、ダイナミクスが少し変わるだけなんだ。
- CCP Fozzie : 適切な税率を設定しなければ、多くの人が戦時処置的、短期的な回避策として資源類を引き上げてしまうわけだしね。税率の高いところにいたい人なんていないんだ。だから誰かが乗り込んでいって法外に高い税率を設定すれば、誰にも使われない、というしっぺ返しを食らうことになる。
サイフォン
- CCP Guard : なるほど、面白いことになりそうだね。それと、なにやら宇宙に設置できるものが実装されるとか?
- CCP Fozzie : うん、このフィーチャーにはすごく期待してるんだけど、個人向けの設置型施設の一群を実装する予定なんだ。個人所有の施設で、宇宙空間に設置することができるものなんだけど、従来のスターベースからはまったく独立したコードなので、スターベースが抱えている設計上の問題とは無縁だ。今後も継続的に拡張していく予定だけど今回がその第一歩となる。このシステムは将来的に EVE にとってすごく重要な意味をもつものになっていくと見ているよ。プレイヤーがこれらをどんなふうに使っていくのか見るのが今から楽しみで仕方ないよ。サンドボックス的な意味でさまざまな機会をもたらしてくれるものになるはずだ。今回の Rubicon 拡張では 4種類の施設を実装する予定だ。これらの下位にさらに細分化はされるけど、大まかには 4種類と思ってもらっていい。
- CCP Guard : 4種類と。もちろんそれぞれが異なる機能をもっているわけだよね?
- CCP Fozzie : もちろん! というわけで最初に紹介したいのがこれだ。『サイフォン』 ユニット。名前は本決まりのものではないし、これは開発過程の初期段階にあるものを見せて・・・
- CCP Guard : そうそう、それはすべての事項に言えることで、予備段階のプレビューみたいなものだよね。名前も、グラフィックも、機能すら最終的には変更になるかもしれない。とりあえず現段階ではこのようになっています、ってことだよね。
- CCP Fozzie : プレイヤーからのフィードバックはもちろん歓迎だし、今見てもらっているのは開発途中のものをチラ見してもらっている状態だ。
- CCP Guard : もちろん今後フィードバックスレッドが立つことになるし、開発者ブログも出る。フィードバックにもとづいて変更も加わる、ってことだね。
- CCP Fozzie : そうそう。免責事項の説明が終わったところで、早速見ていこうか。これはすごいよ。『確立して安定してしまっている勢力』 に対していかに妨害工作を仕掛けられるようにしていくかということを考えてきたんだけど、これがその第一弾となる。この施設を使ってスターベースから資源を盗めるようになるんだ。
- CCP Guard : (笑)
- CCP Fozzie : つまり月採掘やリアクションで得られた資源を吸い出せるようになる。スターベースの外にアンカーすると、こいつが時間の経過とともに資源をスターベースから抽出しはじめる。で、吸いだされた資源は誰でも取り出すことができる。もしスターベースの所有者が頻繁にチェックして回るタイプのプレイヤーで、このサイフォンを見つけるようなことがあれば、盗まれたものをそこから取り返したうえで施設を破壊してしまえる。でもスターベースが攻撃を受けたとき以外はその場に現れないタイプの人物だった場合、侵入者側が施設の設置に成功しさえすれば、これでかなりの利益を得られるわけ。
- CCP Guard : なるほど、車のガソリン泥棒みたいなものだね。バンに住んでいるなら気をつけないと・・・
- CCP Fozzie : そうそう、大変なことになるね (笑)。全体として、プレイヤー同士でやりあえる新しいメカニクスをたくさん追加していきたい。特に 0.0 とローセクにね。停滞状態を打破し、お互いの目ん玉を突っつき合えるようにしたいんだ。この装置を使うには建造物を攻撃したりする必要はなくて、施設を持ち込んで設置し、何が手に入ったかあとで見に来ればいいだけなんだ。
- CCP Guard : おもしろそうだね。間違いなく good fight をもたらしてくれそうだ (笑)。オッケー、それではお次の施設。これはどんなものなの?
ディポ
- CCP Fozzie : これは 『ディポ (Depot)』 って言うんだけど、要は携帯型拠点だ。個人向けの拠点で、宇宙空間に設置できる。そこにものを保管することもできるし、船の換装も行える。価格は安いし SP をそれほど注ぎ込まなくても比較的簡単に設置できるようになる予定なので、今回の拡張で実装するものとしてはこれがもっとも入門者向けということになるね。使い方はさまざまだ。PvP にでかけるときに持ち出してもいい。MWD から AB にとか、ハードナーを換装したいときなどに使ってもらえるね。0.0 のチョークポイントを抜けた後にクロークを取り外すとかね。
- CCP Rise : で、破壊できるの?(笑)
- CCP Fozzie : もちろん (笑)。これらの施設はすべて破壊可能だ。
- CCP Guard : 破壊するのは大変なの?
- CCP Fozzie : ディポについては他よりも大変になる予定だよ。これらのいいところは、ハイセクでもいっさい CONCORD を関知させない予定だということなんだ。これらの施設を攻撃すると、最悪の場合でも立つのは容疑者フラグだけだ。CONCORD に攻撃されることはない。これらの施設についてはプレイヤーに自警団となってもらい、宇宙の平和を守ってもらいたいと考えている。これらは何もされなければずっと宇宙空間に存在し続ける予定だけど、放置された施設については基本的には他のプレイヤーに攻撃されることを想定している。でもリインフォースメントシステムを持たせる予定なので、絶えず施設に目を向けているプレイヤーにとっては防衛は容易なはずだ。誰かが攻撃を仕掛けてきたら回収してどこか他のところに持っていってしまえばいい。戦うことなくね。もちろん戦ってもいいし。
- CCP Guard : おもしろそうだね。
- CCP Fozzie : 保管スペース、装備サービスが使えるし、セーフスポットとしても使用できる。固定のコンプレックス内部に設置して自分だけの海賊拠点みたいなものにしてもらってもいい。いろいろな楽しみ方をしてもらえると思うよ。
- CCP Guard : 今頃プレイヤーのみんなはこれがゲームに与える無数の影響について考えをめぐらせていることだろうね。かなり大きな影響を与えるものになりそうだ。
- CCP Fozzie : うんうん、あらゆる施設の中でもこれが一番核になっていくんじゃないかと思っている。『他にもいろいろな施設があるけど、これが我が家』、的なね。
- CCP Guard : いいね。これをみんながどう活用していくのか見るのが楽しみだよ。さて、あと 2つあるのかな。
- CCP Fozzie : あ、ごめんね僕ばっかりしゃべっちゃって。後半は君に任せるよ (笑)。
- CCP Rise : いいんだよ、僕は君みたいに口達者じゃないんで (笑)。
設置型オート残骸/戦利品回収装置
- CCP Fozzie : というわけで、次の施設は 『設置型自動残骸/戦利品回収装置』 だ。これはミッションランナーに興味を持ってもらえるんじゃないかな。他にもさまざまな状況で活用してもらえるとは思うけどね。これは、設置すると残骸を引き寄せ、戦利品を回収してくれる。サルベージはしてくれないけど、残骸を一カ所に集めてくれるのでサルベージも効率よく行えるようになる。戦利品はまとめて一カ所に保管してくれるのでそれを取り出せばいいというわけ。戦利品の回収がはるかに楽になるよ。
- CCP Rise : たくさんのプレイヤー船を撃墜できるなら、ソロローミングに持っていってもいいかもね (笑)。
- CCP Fozzie : かもね (笑)。プレイヤーを撃墜したらこれを設置しておいて、あとで回収しに来られるね。
- CCP Guard : じゃあがっつり PvE 活動を行っているプレイヤーにとっては朗報というわけだね?
- CCP Fozzie : うん、いろいろと面白い使い方をしてもらえると思うよ。もっと 『生活』 が楽になると思う。戦利品回収専用オルトの代わりに使ってもらってもいいし、そういうオルトと併用してもらってもいい。
- CCP Rise : 他のプレイヤーのサイトにこれを設置して、戦利品をすべて奪ってもおもしろそうだ。
- CCP Fozzie : 所有権のない残骸は回収してくれないよ (笑)。
- CCP Rise : そっか (笑)。
テンポラリサイノジャマー
- CCP Fozzie : そして最後に紹介する施設は、ローセク・ナルセク住人に喜んでもらえるんじゃないかと思うけど、設置型のテンポラリ (一時的な) サイノジャマーだ。使い捨ての施設で、設置すると 100km とか 70km、まだ値については検討中だけど、の範囲で効果を発揮し、その範囲内では新たにサイノを点火できなくなる。だから対抗するならその範囲外にまで移動してサイノを点火するか、その外側にスナイパー艦を送り込むとかしないといけないというわけ。だからこれまでに比べて、自分の置かれた状況に対して戦術的にもっと積極的に働きかけることができるようになる。
- CCP Guard : つまり一定期間の間、宇宙の一角を封鎖しておけるというわけだね? 戦場も少しだけこれまでよりもコントロールしやすくなると?
- CCP Fozzie : そういうことだね。一種の警報として働いてくれる。ホットドロップされる恐れはあるにしても、ホットドロップする側もこれまでに比べると少しだけ手間をかける必要がでてくるというわけ。この施設を他の戦術と組み合わせて、いろいろと面白いことができるようになると思う。例えば自分のフリートをドロップしたあとにこれを起動すれば、敵からのホットドロップに対して守りが得られるけど、それは自分たちへの援軍をそこにドロップしてもらうこともできなくなるということでもある。
- CCP Guard : なるほどね。「サイノジャマー」 ジャマーが導入される予定は?
- CCP Fozzie : えーと・・・(笑)、そのうちあるかもね。ちなみにこれはコバートサイノ (潜伏用サイノ) には効果はないんだ。だからある意味それがこの装置へのカウンターと言えるかもね。
- CCP Guard : オッケー。ところで最後の二つについては画像がなかったけど・・・
- CCP Rise : もちろんグラフィックはあるよ。
- CCP Fozzie : うん、実装されたあかつきには、少なくともなんらかの物体ではあると思うよ (笑)。
- CCP Guard : 少なくとも透明ではないというわけだね (笑)。
- CCP Fozzie : 初期案を見たけど、すごくかっこよかったよ。
- CCP Guard : サイノジャマーのコンセプトアートを見たけど、すごくかっこよかった。
ワープ時の加速度を調整
- CCP Guard : というわけで、戦術的な面でプレイヤーに影響を与える事項を見ていきたいんだけど、なんでもワープ時の加速度に変更が加わるとか?
- CCP Fozzie : 昔からワープ時の加速の仕様は問題視されていたんだけど、ついに調整することになった。PvPer たちからも、CSM たちからもこれについては長年にわたって指摘を受け続けていて、僕らとしてもずっとどうにかしたいとは思っていたんだ。これは面白いことになるよ。現状の仕様の話から始めると、どの船にも最高ワープ速度が設定されている。でも実際には最高速度は大して問題にならないことが多い。なぜなら最高速度に達するまでの時間はすべての船を通じて固定、すべて同じだからだ。そしてワープというものはたいていの場合、加速、もしくは減速に大幅に時間を割いているので、結局最高ワープ速度が意味を持っていなかったんだ。そこで今回どうするかというと、最高ワープ速度の値が、ワープ時の加速・減速に対しても影響を与えるようにするんだ。つまり、本来あるべき仕方で加速するということだね。速い車は概して加速も速いはずだよね。だからこれでみんなが期待していたとおりの動きをするようになると思う。小さい船はずっと早くワープから抜け出るようになるし、大きな船は若干遅くなる。例外もあって、フレイターは以前よりも最高ワープスピードが上がるけど、バランスをとるために加速度は下がる。Tech 1 クルーザー (※巡洋艦) を基準にしたいと思っていて、これらに関しては何も変わらない。だから Tech 1 クルーザーに乗っている限りはパッチの前後でいっさい違いを感じることはない。それよりも小さいものは速くなるし、それよりも大きいものは遅くなる。速い船についてはいっそう速くなるわけだけど、フリゲートや、Tech 2 クルーザー (これらは Tech 1 クルーザーよりも少しだけワープ速度が速くなる) でのローミングにおいて、今までよりもはるかに速くエリアを駆け抜けることができるようになるね。移動時間が短くなり、そのぶんたくさんの戦闘に遭遇できるというわけ。ただ移動に終始するだけじゃなくて、なんらかの 『動き』 が得られるまでの時間が短くなるということだね。
- CCP Guard : つまり、僕の理解が正しければ、ワープして逃げ出した大きな船をつかまえるのがずっと簡単になるということなのかな?
- CCP Fozzie : そのとおり。HAC とか Tech 1 クルーザーやフリゲートのフリート、なんでもいいけど、が、BS (※戦艦) を捕まえるのがずっと楽になる。フリゲートの一群やインターディクター (※ワープ妨害型駆逐艦) を先回りさせて BS を捕まえることもできるし、BS がいずれかの惑星に向けてワープしていくのが見えたら、君が乗っているのがインターセプター (※要撃型フリゲート) なら、数秒待ってその BS がどの惑星に向かったのかを見極めたうえででワープを開始し、なおかつ現地に先について BS の到着を待ち構えることができるようになるんだ。
- CCP Guard : BS に乗って追われているときに、いろんな惑星間やその間のセーフスポットを飛び回ることで今までは逃げおおせることができていたけど・・・
- CCP Fozzie : もちろん見ただけでは距離はわからないけどね。だから追う側としてはそれは推測しなければいけないけど、推測が当たっていれば、インターセプターは実際に 『インターセプト』 することができるようになるんだ。
- CCP Guard : いいね。
インターセプター (要撃型フリゲート)
- CCP Guard : それと関連して、インターセプターについても調整が入るとか? これまでよりもずっとインターセプターが面白くなるような。
- CCP Fozzie : そのとおり。船の性能調整もやまほど行っていくよ。知ってのとおり、ここ何回かの拡張に渡ってずっと艦船のバランス調整を続けてきていて・・・
- CCP Rise : CSM としては今回僕らが 24隻程度 「しか」 調整しないことに不満があったみたいだけどね・・・
- CCP Fozzie : (笑)。もう発表できる段階にきているものもあるし、まだちょっと発表できないものもあるんだけど、まず話せるものとしてあげられるのはマローダー。それ他にインターセプター、 EAF (※電子攻撃フリゲート)、インターディクター (※ワープ妨害型駆逐艦) の調整も行う。
- CCP Rise : インターセプターの話になっていたし、まずはインターセプターから始めようか。
- CCP Fozzie : そうだね。インターセプターについてはまだ CSM と協議中の点も若干あるんだけど、まもなくフィードバックスレッドを立てることになると思うし、調整案はかなり煮詰まってきている。ワープがめちゃくちゃ早い、という点以外でアツいのは、あくまで現状での予定ではあるけど、新たに与える性能、「バブル無効」 なんだ。設置型、HIC、インターディクターによるもの、どれでも通り抜けて、ターゲットにたどり着くことができるようになる。この船種の特徴は 「機動力」 なわけだし、仕事はインターセプトすることであって、インターセプトされることではないからね。偵察を行い、船を捕まえるのが仕事で、特に 0.0 においてそれを高度にこなすことができるようになる。戦闘系の強化は行わないし、HP も増やさない、というか、平均 HP はほんの少し削るし・・・
- CCP Rise : サイノ云々 (※聞き取れず)
- CCP Fozzie : カーゴ容量はかなり小さいものしか与えないことになるね。でも最終的にはものすごく面白い船種になると思うよ。フリートではもちろんいろいろと有用に動けると同時に・・・
- CCP Rise : 偵察、タックル (※ワープ妨害)、追跡などにおけるこの船の有用性は以前とはまったく別物になるし、それに加えて 0.0 でのインターセプターによる小規模フリート、Wolf Pack (※通例、数十隻のフリゲートまたはデストロイヤーにより構成され、機動力と、メンバー全員による統率の取れた電子戦制御を武器とする戦術) の意味づけが新しくなるね。大規模なフリートに遭遇してもそのままやり過ごしてしまえるわけで、すごく楽しいことになると思うよ。
- CCP Guard : どのような案になるのかは知らせてくれるんだよね? フォーラムもあるわけだし。
- CCP Rise : もちろん、関連スレッドを立ててディスカッションをしていくことになるよ。
- CCP Fozzie : インターセプターのスレッドについてはおそらく数日中に立つんじゃないかな。もしくは来週あたまあたり。いつもどおりフィードバックに耳を傾けていきたいし、それにもとづいて変更を加えていくことになるね。詳細を発表する準備はほぼ整っているので、僕らとしても見てもらいたくてワクワクしているよ。
- CCP Guard : いいね。
- CCP Rise : スレッドの話が出たところで、マローダーについて少し話そうかと思うんだけど、みんなも知ってのとおりフォーラムの Features & Ideas セクションではいつでも活発に議論が行われていて、骨子を述べると・・・写真はあるのかな・・・? ああこれだね。
- (全員) : おお~。
- CCP Rise : 重要な点は、今後は 「トランスフォーム」 するようになるということなんだ。これはかなりすごいよ。
- CCP Guard : 僕としてもこれはすごく楽しみにしているんだ。美術部門がこれにかなり長い時間をかけてきているのを知っているし、まだもう少しだけ時間がかかるかもしれないけど、ついに発表できる段階に近づいているんだね。
- CCP Fozzie : 写真だけで光のエフェクトのかっこよさを伝えるのはちょっと難しいけど、見たところ出てくると同時にボンネットの ??? みたいなものがあらわれるみたいだし、ぜひ油圧で飛び出してきてほしいね (笑)。
- CCP Guard : ほんとかっこいいね。この 11月 19日にはこの船 (クロノス) だけじゃなくて他の船にもこういったエフェクトが加わるんだよね?
- CCP Rise : そうそう。マローダー全艦がこういったエフェクトを得るし、それぞれ独自のエフェクトになるよ。もちろんまだ完成はしていないんだけどけどね。どれもボンネットが開くんだ (笑)。仕様の話をすると・・・ (※マローダーの性能についてはこちらにて既出であるため、省略します)
(twitch.tv における冬の大型拡張 Rubicon 発表会より - 02 に続く)
0 件のコメント:
コメントを投稿