(2014.01.14 16:35 CCP SoniClover)
(※追記 : 本開発者ブログの発表後、内容 (特に ESS ) にかなり変更が入りました。できるかぎり変更内容を書き加えましたが (赤文字)、見落としや勘違いがあるかもしれません。お気づきの点はお知らせいただければ幸いです。続きの記事 (02、03 等) もぜひお読みください)
『
カプセラ諸君こんにちは! 僕は CCP SoniClover。休暇を終えてリフレッシュもしたことだし、今日は Rubicon 1.1 (1月末実装予定) に向けて僕ら、チーム "Super Friends" がどんな悪巧みをしていたのかお知らせしたいと思う。
今回、僕らからの作品は 2つに分けられる。1つめはサイフォンユニットのバリエーション。そして 2つめは "Encounter Surveillance System (エンカウンター・サーベイランス・システム)" というものだ。
『サイフォン』 を設置せよ
サイフォンのバリエーションの話から始めよう。2種類あって、Rubicon で実装されたものと同様、これらも小型タイプだ。
"Small Mobile ‘Rote’ Siphon Unit" は、Rubicon で実装された基本バージョンと同じ種類の資源を盗むんだけど、Rote 版はプロセス済みの資源指向なんだ。つまりプロセス済み資源の窃取量が増えるし、未加工資源とプロセス済みの資源のどちらでも盗める状況であればプロセス済みの資源を窃取するようになっている。基本バージョンについては錬金術 (※ alchemy) の生産品は窃取しない。おもな性能は以下のとおり :
- プロセス済み資源の摂取量 : 110 ユニット
- 未加工資源の摂取量 : 20 ユニット
- ウェイストファクター : 10%
- 容量 : 1000
"Small Mobile ‘Hybrid’ Siphon Unit" は、ポリマーを窃取する (Polymer Reactor Array (※重合体化合施設) から)。フラーレンを直接窃取することはない。ポリマーについては 1度の作業に要する量 (バッチサイズ) にかなりの幅があるけど (現時点では 2 から 1000 のあいだ)、このせいで何かと扱いづらくなってしまっている。これほどの幅があることに特に大きな意味があるわけでもないので、Hybrid Syphon Unit を実装するにあたってポリマーのバッチサイズを少々調整したいと思う。それについてはのちほど述べるとして、まずは主な性能を見ていこう :
- ポリマー摂取量 : バッチサイズの 50% (サイズに幅があるので、パーセントで扱うことにした)
- ウェイストファクター 10%
- 容量 : 1200
- 製造費は基本バージョンと変わらない。
バッチサイズについて : 最低でも 100 となるよう、小さいものについてはバッチサイズを大きくする。容量とブループリント資源の要件をそれに沿って調節するので、最終的に得られるものは変わらない (すなわち、各バッチは以前と同じサイズを要し、また、製造要件についてはそれにしたがった量のポリマーを必要とする)。さらに、実装時には既存のポリマーを対象とした更新スクリプトを走らせる予定だ。スクリプトの対象となるのは売買注文や契約はもちろん、すべてのインベントリも含まれる。これによりプレイヤーは手持ちのポリマーを引き続き正しい比率で所有することができる。
海賊にお金を ―ISK を無料で―
さて、新しいモバイルストラクチャーの話だ。総称は "Encounter Surveillance System"、もしくは ESS だ。ざっと概要を説明してしまったあとで詳細を述べることにしよう。Rubicon 1.1 以降、ナルセクにおけるバウンティー (※懸賞金) 収入は本来の 95% となる。星系に ESS を設置し、起動すると、その星系での直接的なバウンティー収入は本来の金額 80% となるが、20% にあたる金額がその星系共通のプールに蓄えられ、プレイヤーは ESS を介してそれにアクセスできる。プールされる金額については、時間の経過とともに 25% にあたる金額にまで上昇し得る。―というわけで 1.1 以降、プレイヤーは ESS を使用せずに 95% のバウンティーを受け取るか、ESS を使用して 100% から 105% の金額受け取る (ただしその一部をリスクにさらすことになる) かを選べるようになる。(※ ESS を設置した場合、これに加え、設置 ESS に応じた帝国海軍の LP が通常のバウンティーと一緒にウォレットに振り込まれることになりました。レートはバウンティー 1000 ISK ごとに 0.15 ~ 0.2 LP で、算出には減額前の値が用いられます)
国家ごとに独自の ESS があるので、合計 4種 (アマー/カルダリ/ガレンテ/ミンマター) の ESS が存在する。ESS が設置されることにより、それぞれの国家がその星系における報賞対象となる行為を監視できるようになる。なぜそれが重要なのかというと、これには 4大帝国と CONCORD とのあいだの確執が絡んでいる。この確執は現在も進行中で、両者のあいだの溝は深まるばかりだ。CONCORD では、CONCORD 管轄領域外での報賞対象行為 (つまり NPC 海賊討伐) をモニタリングする負担が大きすぎるとの判断を下した。特にハイセク税関からの収入を失った今となってはね。その結果、100% の金額を支払うことをやめてしまったということなんだ。ESS の国家の違いによる性能の差はない。
Rubicon 1.1 以降、ナルセクにて NPC 海賊を討伐した際の支払金額は、本来の 95% となる。100,000 ISK 相当の NPC 海賊であれば、1.1 以降はそれを討伐することにより 95,000 ISK を受け取ることになる、ということだね。
星系に ESS を設置することにより、支払金額が変化する。ESS が起動していると基本支払額 (ウォレットに直接振り込まれる金額) はさらに減少し、本来のバウンティーの 80% となる。これは、CONCORD によるモニタリングに何者かが干渉していることを、CONCORD が快く思っていないからだ。
でも話はそこで終わらず、ESS のほうでもバウンティーの算定を始める。算定額は本来の金額の 20% となっている。つまり ESS が起動している星系では、支払額の合計は 100% (つまり Rubicon 1.1 前と同額) になるということだ。Rubicon 1.1 前との最大の違いは、支払額の一部については ESS を介してしかアクセスできず、プレイヤーのウォレットに直接振り込まれない、という点。CONCORD が支払額を減らした分を帝国側では補償したいと考えており、そのためのモニタリングに使われるのが ESS、というわけだ。
星系に ESS が設置されている時間が長くなるにしたがって、支払額は 20% から 25% に上昇する (※ LP についても同様に 0.15 から 0.2 まで上昇)。この増額分は他の支払に追加で支払われるのであり、元となる 80% にあたる金額については変化しない。つまり 『育ちきった』 ESS であれば、本来のバウンティーの 105% にあたる金額を総額で受け取れるということになる。注意してほしいのは、これが当てはまるのは 『ESS の成長』 が起こったあとに算定されたバウンティーについてだけだということ。また、ESS が 『成長』 するには報賞対象行為が行われることが必要で、その星系でバウンティーが発生していなければ ESS が起動してたとしても支払額が 『成長』 することはない。
ESS によって算定された ISK はその星系共通のプールに蓄えられる。このプールはその星系で発生したすべてのバウンティー共通であり、プレイヤー個別のプールは存在しない。
このプールには ESS を介してしかアクセスできない。
"Share" オプションが選ばれると、プールの内容が、それを蓄えるのに貢献したプレイヤー間で分配されるようになっている。各プレイヤーは自分が貢献した分を受け取る。こちらのオプションは実質的に 『ESS のモニタリング結果を承認する』 という意味をもっており、これにより帝国側は貢献したプレイヤーのウォレットに直接 ISK を振り込める。該当のプレイヤーが星系にいなかったり、オフラインであっても振込は行われる (※ "Share" は、項目選択後、実行されるまでに
"Take all" オプションが選ばれると、プールの全内容を、アクセスしたプレイヤーが受け取るようになっている。こちらのオプションは実質的に 『ESS の算定結果は正しくないので、配分はプレイヤー側で行う』 という意味をもっている。あるいは、少なくとも、帝国側では清く正しきカプセラたちがそうしてくれるものとみなしている。実態はどうであれ。支払うにあたって ESS はプール内の金額を、相当分の ISK タグというかたちで発行する。タグを発行するには時間が必要で、
開発初期段階のものだけど、ウィンドウは以下のようになっている :
つまりプレイヤーとしては、ESS の設置を見送ってウォレットに直接バウンティーの 95% の額を振り込んでもらうこともできるし、ESS を設置してバウンティーの一部を盗まれるリスクにさらしつつ、最低でも満額、時間の経過でそれ以上の額 (※ + LP) を発生させることもできる、ということだ。
仕様と数字
ESS の詳細を箇条書きで見ていこう (一部すでに述べたことも含まれているよ)
- ESS は各国の海軍が直接販売する。例えば、ガレンテ ESS であれば連邦海軍 (Federation Navy) のステーションで買うことができる。小売価格は
30M25M 前後だ。性能的にはどの ESS も同じで、違いはどの種類の ISK タグを発行するかという点のみだ。 - 1つの星系につき、一度に起動できる ESS は 1つだけ。
- ESS はステーション・スターゲート・スターベースの近くに設置することはできない。これらの構造物から最低でも
数百キロ3000 km の距離をおく必要がある。 - ESS はナルセクでしか設置できない。
- ESS を設置すると、起動するまでに
60秒120秒かかる。他のモバイルストラクチャーと同様に、係留からオンライン化までは一続きのアクションとなっている。 - ESS はグローバルビーコンとなっている。つまり、誰でも見ることができ、直接そこまでワープできる。新たに実装予定のスキャンブロッカーは、これに対しては効果がないことに注意。
- ESS のヒットポイントは
150k250k 程度(ストラクチャに 90k、アーマーとシールドにそれぞれ 30k)。 - ESS の所有者 (それを設置したプレイヤー) は、その ESS を回収できる。
- ESS が破壊もしくは回収されても星系共通のプールはその影響を受けず、新たに ESS が設置されれば再びアクセス可能となる。プールが変動するのは、ESS を介して "Share" もしくは "Take all" が選択された場合のみ。
- ESS が破壊・回収されたり、アクセスにより星系共通プールが分配されると、成長した ESS の 『支払レベル』 はリセットされる。
- ESS の支払レベルはその ESS の名前に明示されるので、星系のどこからでも確認可能。
- ESS には半径 15km のバブルがはられている。ESS にワープするとバブルの端に着地する。このバブルは普通のバブルとまったく同じ仕様。
- (※ ESS にアクセスした船にはワープ妨害効果がかかるようになりました。バブル無効の特性をもった船であっても、この効果については無効化されません。このワープ妨害は無限ポイント (いわゆる 「インフィニポイント」) です。船がアクセス範囲外に出るとワープ妨害効果は切れます)
- ESS に船がワープするとそれがローカルに通知されるので、『プレイヤー "X" が ESS 付近にいる』 ということが星系内の全プレイヤーの知るところとなる。この通知は、そのプレイヤーがクロークしていても発生する。
- ESS には誰でもアクセスできる。所有者のみではない。
- ESS にアクセスしたプレイヤーが "Share" もしくは "Take all" を選択すると、プールに貢献した全プレイヤーに向けてどちらの選択肢が選ばれたかが通知される。この通知にはアクセスしたプレイヤーの名前も含まれる。
Bounty Reimbursement Tag (バウンティー・リインバースメント (※返済・弁償)・タグ)
ESS にアクセスしたプレイヤーが "Take all" オプションを選ぶと、そのプレイヤーはプール内の ISK をタグのかたちで受け取る。これらのタグは "Bounty Reimbursement Tag" と呼ばれる。それぞれの国ごとに独自のタグを使用しており、ESS の種類により発行されるタグが決まる (なので、アマー ESS であればアマータグが発行される)。"Bounty Reimbursement Tag" の体積は 0.01。ESS 内に保管されているのは 『無地』 のタグで、必要に応じて印刷したうえで発行する、というかたちになっている。
タグには国家後との違いの他に、10k / 100k / 1M / 10M という額面によるバリエーションがある。なので、たとえばアマーのタグであれば、Amarr 10k Bounty Reimbursement Tag/ Amarr 100k Bounty Reimbursement Tag/ Amarr 1M Bounty Reimbursement Tag/ Amarr 10M Bounty Reimbursement Tag という名前になっている。
"Take all" オプションが選ばれると、プールはタグ数がもっとも少なくなるかたちでタグに変換される。10k 以下については切り捨てられる。
※『タグは帝国に売却できる』 そうです
最後に
新しいサイフォンユニットや ESS はもう Singularity で試してもらえるので、できるかぎり多くのみんなに試してもらい、フィードバックを寄せてもらえればありがたい。
開発チーム "Super Friends" からは以上だ。Rubicon 1.0 および 1.1 での僕らの最大の目標は、プレイヤー同士が従来とは違ったやりかたで影響を与えあえるようにすること、これまでリスクがなかった分野にリスクをもたせること、プレイヤーに有意義なオプションを提示すること、そして全体的にいろいろとかき回すこと、などだった。部分的にでもその目標を達成できていれば、そしてその過程で EVE がより良いゲームとなってくれていれば幸いだ。それではまた。
』
(開発者ブログ : Rubicon 1.1 にて新たなモバイルストラクチャーを追加 - 02 に続く)
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