(2013.04.02 14:42 の記事 by CCP Fozzie)
『我がスペースフレンドのみなさん、こんにちは!6月 4日に予定されている Odyssey 拡張で実装を計画している POS 周りの変更事項について僕 CCP Fozzie からお話しします。
スターベース (または Player Owned Stations / POS) については CCP でもここ数ヶ月の間ずいぶん議論をしてきた。POS を今の EVE にふさわしいレベルの使い心地ににするには、いろいろと手を加える必要がある。そしてそのためのアイデアも時を経るごとに進化してきた。昨年、僕たちは重大な決断をし、それまでの計画からは一歩退いて、まったく新しいシステムを持ったスターベースの構想を練り始めたんだ。これまでに想定していたアイデアが当初思い描いていたほど早く実装できなくなったとしても、それは覚悟の上で。ただし長期的な視点で新構想に挑んでいる間も、現システムの中でも重大な欠陥についてはすでに対策を開始している。
現状の POS に関しての不満点の中でも主要なものを、チーム Five-0 と SuperFriends が一丸となって Odyssey で改善していく予定だ。ネット上であらゆるフィードバック・アイデアをさらい、問題点の指摘を詳細にかつ優先順位付きで CSM から受け、CCP Bettik は「POS のことなんて誰も気にしてくれない」スレッドのレスの一つ一つに目を通し具体的な問題点のデータを集めた。
コミュニティーからの要望の高さと技術的な実現可能性をふまえたうえで、集めた情報から僕らで優先順位付きの案件リストをこしらえた。目下のところ各事項を Odyssey までに可能な限り実装できるよう懸命に頑張っているところだ。みんなにも現状を把握してもらい、フィードバックをしてもらえるようこのブログではリストの中でもカギとなる事項について述べていきたいと思う。
注意してほしいのは、「現状で予定されている」事項であるからと言って、それらが Odyssey ですべて実装されるという保証はまったくないということ。スターベースのソースコードはかなり古くて複雑なんだ。だから場合によっては実装が阻まれてしまうものがでてくる可能性も大いにある。これまでに CCP は POS 周りに関してみんなに結果的に誤った方向の期待を抱かせてしまうという過ちを何度も犯してきた。だからここでははっきりと伝えておきたい。以下はあくまこれまでの僕らの経験にもとづいた、「この程度なら多分期間内にやれるだろう」という「予測」だ。でも予想外の技術上の問題がおきたり、スターベースのソースコードが覚醒してビルの空調システムをのっとって僕ら従業員をローストにしたり、別の緊急の課題が持ち上がってこちらに充てる時間が不足してしまったりと回避できない事態が発生することはあり得る。CCP での開発はめまぐるしいもので、何か問題が発生すればそれに対応するためのスケジュールが即座に組まれ、場合によっては優先順位が変更されることもある。ゲーム開発の現場では避けて通れないことだ。でもリストの事項を Odyssey でみんなにお届けできるよう頑張るし、進捗状況は随時お知らせしていくよ。
さて免責事項を片付けたところで、内容をのぞいてみよう!
個人用スターベースハンガー
最優先事項となった個人用スターベースハンガーは、CSM からの指摘の中でも最重要とされていたもので、技術的にも今回の案件の中では一番複雑なんだ。アイテム用のハンガーについては SuperFriends が大部分の作業をすでにこなしている。船用のハンガーについても別件としてリストにはあがっているんだけど、こちらについてはリリースに間に合うかどうかは何とも言えない。ワームホールの住人にとっては何よりも個人用のシップハンガーだということは承知している。でも複雑な個人用の船舶調整施設 (Ship Maintenance Array、以下 SMA) に取り組む前に、まずは実装のしやすい方から取りかかることにしたんだ。
この施設は既存の POS ハンガーとはまったく別なものとなっているから、細かい点をいくらか述べさせてもらおうと思う。
- コーポハンガー施設 (Corporate Hangar Array) とフィッティング (装備) 要件は同程度、ただしビルドコストはこれまでより高い。
- カスタムズオフィス (税関) 同様、一般メンバーが施設を使用した場合は自分のアイテムしか見ることはできない。
- ディレクター / CEO は他のメンバーのハンガーの内容を見ることができるが、そこへのアイテムの出し入れをすることはできない。
- 施設を利用できるキャラクターの数に上限はないが、キャラクターごとに保管量に上限がある。具体的には未定だけど、10,000 m3 から 40,000 m3 の間で考えている。
- メンバーが退社してもそのメンバーの持ち物は施設内に残る。だが再加入しない限りアクセスすることはできない。
- 施設が破壊されると内容を loot (戦利品) としてドロップする。ただしすべてドロップするわけではない。
- 施設のアンカーを解除すると内容物はすべて消滅する。施設に何か残っている場合には確認のウィンドウが現れ、誤って中身を消してしまうことがないようになっている。
カスタムズオフィス風の設計を採用することにより、開発上の複雑なやりくりをいろいろと回避することができた。
もう一度述べさせてもらうけど、この施設のシップハンガー版も実装したいとは思っている。でも技術的な面で問題が何点かあり、現時点では確かなことは何も言えないんだ。
スターベース・アレイ内でのリパッケージ
スターベース内でリパッケージすることができなかったため、保管庫内がごちゃごちゃしたり、本来よりもはるかに早くスタック数の上限に達してしまったりした。スターベースを拠点として活動しているプレイヤーにとってこれは特に煩わしいことだった。
今回の変更でコーポハンガー施設または組み立て施設 (Assembly Array) 内で未損傷のモジュールをリパッケージ (そしてスタック) することができるようになる。同時に複数のアイテムをリパッケージした場合はステーションでの場合と同様、リパッケージ可能なもののみ処理され、そうでないものはスルーされる。
スターベース内での T3 巡洋艦 (Strategic Cruiser) のサブシステム搭載・交換
これもワームホールの住人にとっては大きな変化になるね。SMA に船とサブシステムを配置すれば (サブシステムも SMA に保管できるようになる) 右クリックメニューからサブシステムの選択を行うことができるようになるんだ。そうして組み替えられた船は、通常どおり乗り降りできる。
シールド内であればどこからでもスターベース施設にアクセス可能
スターベースの住人にとって施設の一つ一つを使うたびにそれぞれに近づかなければならないのは大変な苦痛だ。スターベーステクノロジーの発達により、シールドバブル内では今度から超小型ドローンがアイテムの持ち運びをしてくれることになった。施設へのアクセス判定が施設の制御範囲にいるかどうかではなく、乗っている船がシールド内にあるかどうかで決まるようになるから、各施設を利用するためにシールド内を移動する必要はなくなる。
スターベース設営時の UI の改善
プロービングをしやすくするために実装されているフィーチャーをスターベースの設営時にも導入しようと考えている。プロービングの UI と同様に、モジュールに配置された矢印が小さくなりすぎないようカメラズームの割合に応じて大きさが変化するようになる。中心のキューブを直接操作できるようになるから設営も手早く行えるようになる。
主力艦メンテナンス施設 (Capital Ship Maintenance Array) の設置要件から領有権 (sovreignty) を除く
CSMA とは巨大な SMA のようなもので、現在の仕様では大型艦載機母艦 (Supercarrier) 建設用にアップグレードされた星系にしかアンカーすることができない。必要となる SMA の数を削減して大規模コーポの運営負担を軽くすべく、ローセク、0.0、ワームホールの全星系で領有権に関係なく CSMA をアンカーできるように変更する予定だ。
これですべてではないけど、以上が僕らが 6月の Odyssey のリリースに間に合いそうだと見ている事項だ。すべての過程を通して CSM と連携しており、今回の変更が間違いなく有意義なものとなるようにしていくつもりだ。みんなの感想もぜひ聞かせてほしい。
リリーズ直前に発表される開発者ブログと異なり、このブログは未解決な問題を抱えたまま発表している。繰り返しになるけど、Odyssey のリリースに今回挙げた事項がすべて間に合うかどうかは残念ながら確約できない。すべて現実のものとできるよう全力を尽くすけど、やっかいごとが持ち上がってしまうのを排除することはできない。どうか温かい目で見守っていただき、ともに素晴らしいスターベースシステムを作り上げていければと思っているよ。
このブログのフィードバックスレッドには目を光らせ、今回の仕事を担う両チームのプログラマーたちに改善点をどんどん送るつもりだ。今回の変更についての感想、そして将来的に実装してほしい仕様について引き続きみんなの意見を聞かせてほしい。』
(※恥ずかしながら POS のことはよくわからないため、おかしな箇所があるかも知れません)
(DEV BLOG: [Odyssey] POS 周りの改善について - 02 に続く)
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