(2013.09.30 16:57 by CCP Ytterbium)
『
証明書システムは Quantam Rise 拡張で実装された。このシステムの当初の目的は、プレイヤーがスキルを取得したり船に乗ったりするうえでの推奨スキルを提示することだった。でも、艦船の大規模なバランス調整および役割の再定義がなされたことで、このシステムのガイドとしての有効性を再検討する必要があるのは明らかだ。
そうしたわけで、Rubicon では証明書システムを新しくするとともに、『船のマスタリーレベル』 という概念も導入することにした。プレイヤーは証明書を活用することで次にどのスキルをトレーニングすればいいかを把握しやすくなる。また、それぞれの船に証明書がセットで関連づけられるので、自分の現状のスキルでその船をどの程度まで装備し、乗りこなせるのかを把握できる。さらに、タレットを使用するためのスキル要件にも変更を加えた。これはここしばらく続けてきている 『役割をベースとした艦船のバランス調整』 の考え方を、タレットでも踏襲するためだ。
詳細およびゲーム内でそれらがどのように表示されるかについては、以下を読んでほしい。
【品質証明】 混乱 100% カット!
現状の証明書システムでまず問題となるのが、その過度の複雑さだ。各証明書にはそれぞれに一定のスキル群が割り当てられていて、それ自体は問題ではない。問題なのは証明書を取得するために、さらに 『他の証明書』 が必要となることで、これにより相互の依存関係が複雑となり、道筋をたどるのが難しくなってしまっている。おまけに各証明書は手動で取得する必要があり、その管理にあたってはウィンドウを 2つ、キャラクターシートの証明書タブおよび証明書プランナー、を使わなくてはいけないときている。
これでは 『プレイヤーにシンプルなガイドラインを提供する』 というこのシステムの本来の意図を実現できない。
以上に鑑み、僕らは証明書システムを改善することにした。今後は、各段階ごとに別々の証明書 (基本、標準、上級、エリート) を与えるのではなく、単一の証明書に全レベルがすべて包含されたかたちになる。
例えば現状では、『航行技術』 カテゴリ下には 4種の 『高速操舵手』 証明書が存在している。これがオーバーホール後には、『航行技術』 という単一の証明書になり、その中にすべてのレベルが含まれるので、証明書の内容が把握しやすくなるんだ。これによって取得する証明書の数が少なくとも 1/4 になる。
上の写真で見てもらえるとおり、証明書を取得するのに他の証明書は必要なくなったことで、段階ごとの道のりがはるかにわかりやすくなったと思う。今後は証明書の取得に必要なのはスキルだけとなり、次の段階に進むためにはどのスキルが必要となるのかだけが示される。初心者向けのレベル 1 証明書から、超ベテラン用 『このカテゴリのスキルはすべてマックスだぜ』 なレベル 5 証明書にいたるまで、そのつながりがこれによりわかりやすくなり、プレイヤーは入れ子状になった複雑な取得要件で頭を悩ます必要はなくなる。
ゲームの実情をより反映させるために、証明書そのものにもオーバーホールを加える。たとえば 『スタータープロフェッション』 のようなものは、実質的に何の意味もないので廃止する。また、証明書のシステムに調整を加えるにあたって API にも多少の変更がなされるため、外部アプリケーションによっては Rubicon の実装以降アップデートが必要となるものもでてくるはずだ。
ついでに、使い心地もいろいろと向上させる予定だ。
- 証明書は自動的に取得されるようになる。
- キャラクターシートの 『証明書』 タブは 『スキル』 カテゴリと統合され、ソートにあたってはスキルと同一のグループが使用される。互いに関連性があるからだ。
- 証明書の機能を正しく把握できるよう、ツールチップがアップデートされる。
- 証明書プランナーは必要なくなるため廃止される。
- 証明書のアイコンもより見やすくなる (そもそも旧証明書のアイコンの違いに気がついていたプレイヤーはいたのだろうか)。
- 証明書を 『公開』 することはできなくなる (このフィーチャーは情報戦略上の理由から使われていないことが、プレイヤーからのフィードバックにより明らかになった)
- 以上の変更によって、各段階ごとの発展性そのものはいっさい失うことなく、証明書の総数を 1/6(360程度から 60程度) に減らすことができた。
ガンナリー系スキルへのティアリサイド
ところで、証明書のオーバーホール作業をしていくなかで、スキル要件のおかしいアイテムが一部存在していることに気がついた。特に Tech 2 タレットのスキル要件については、設定当時こそこの 『疑似プログレッションシステム』 が望ましいと思えたものの、現状にマッチしたものとは言えなくなっている。艦船のバランスを調整するにあたって、各船の差別化における重点を 『ティア』 から 『役割』 へとシフトさせたわけだけど (この流れはみんなから 『ティアリサイド』 の愛称をいただくことになった)、タレットにおいても同様であるべきだと僕らは考えている。大型の Tech 2 タレットのみに特化したいと考えているプレイヤーが、より小型のタレットに熟練することを求められるべきではないんだ。
というわけで、内部および CSM の承認を経て、タレットのスキル要件パターンをミサイルと同様なかたちに変更するつもりだ。つまり、Tech 2 の中型および大型タレットを使用するのに、小型スペシャライゼーションスキルのレベル 4 を取得する必要はなくなる、ということだ。ただし 『狙撃技術 (Sharpshooter)』 および 『運動予測 (Motion Prediction)』 は引き続き必要だ。具体的には以下のとおり。(※写真では各タレットの 『レベル 4』 が要件となっていますが、記入ミスだそうです。実際には従来どおり、すべて 『レベル 5』 が要件とのこと)
大型タレットの前提要件 (上段 : 現状、下段 : 変更後)
中型タレットの前提要件 (上段 : 現状、下段 : 変更後)
万物をマスターせし者たち
船を十分に乗りこなしたければ、その船の前提要件スキルだけを取得して済ましておくわけにはいかない。僕らはこの点を、証明書を活用することでパラメータとして把握してもらえるようにしたいと考えた。証明書をキャラクターの成長具合を示すものだけにしておくのではなくね。
これを実現するために、艦船 『マスタリー』 というコンセプトを導入する。マスタリーとは 『その船に割り当てられた同レベルの証明書の集合体』、というシンプルなものだ。例えば、メガソロンのマスタリーレベル 3 は、この船に割り当てられた証明書のレベル 3 でできている。すなわち :
レベルが高くなるにしたがって、証明書が追加されていく。例えば、同じメガソロンでもマスタリーレベル 5 になると以下のようになる :
"Shield Reinforcement" 証明書にはシールド面での防御に関連したスキル (ヒットポイントと回復速度) が含まれていて、この船のマスタリーを極めたいのであればこれらも必要となるけど、低レベルのマスタリーではそれほど重視されていない。だからそちらの要件には含まれていないんだ。
もう一つ重要な点は、複数の船が同一の証明書を共有していることもあるということ。だから、ある船のマスタリー要件を達成することで、他の船のマスタリーも自動的に達成することもあり得るし、それによりどの船とどの船が同一の役割・戦闘哲学・武器システムを持った船なのか、などが一目でわかるようになっている。さらに例を挙げると、ハイペリオン、ドミニックス海軍仕様、メガソロン海軍仕様、メガソロン連合軍仕様、そしてビンディケイターはすべて同一の証明書要件をもっている。だからこのなかのいずれか一つに習熟していくことで、自動的に他の船のマスタリーも得られるんだ。
とうわけで Rubicon 以降の艦船とスキルの関係をまとめると :
- 前提要件 : 『宇宙船操作 (Spaceship Command)』 系スキルで、これにより船のボーナスを得られる。
- 艦船マスタリー : 証明書の集合体で、その船に乗ったり装備を搭載したりするうえで、どんなスキルをトレーニングしていくのが望ましいのか、大まかな方向性をこれによりつかむことができる。
注意してほしいのは、マスタリーは上級者もしくは専門性の高いコーポの個別的なニーズに応えるのが目的ではないということ (そういうときこそ、コーポレーション独自の証明書を活用するといいかもしれない)。このシステムはプレイヤーがさまざまな船種を乗り継いでいく過程で、あくまで一般的・基本的なガイドラインとして活用してもらうことを目的としている。
もっと見やすく
船の情報ウィンドウを眺めていたところ、『前提要件』 タブをもう少しどうにかしてもよさそうだということに気がついた。とうわけで同タブ内の 『第一/第二/第三必須スキル』 というラベルは取り除くことにした。『第二必須スキル』 は名前が示すような 『二次的』 なスキルではなく、場合にかかわらず必須のスキルだし、誤解の元になっているからね。またタブの名前を "Requirements (※必要条件、必要要件等)" に変更する。そこに示されたスキルが船そのものに乗るためのスキルであることをはっきりさせるとともに、これにより推奨スキルである 『マスタリー』 タブとの対比を明確にした。
さらに、視認性を全体的に向上させ、『総トレーニング時間 (total training time left)』 算出の仕組みも改善する。メインスキルでその船に乗船できている限りは、それよりも下位のスキルが失われてしまったとしても、その分が総トレーニング時間に算入されてしまうことはなくなる。例えば、アマー巡洋艦レベル 1 を取得していたとして、その前提であるアマー駆逐艦レベル 3 を (ありそうもない理由で) 失ってしまったとしても、アービトレイターには依然として乗れるので総トレーニング時間も 0時間と表示される。昨春のスキルポイント償還時この問題に遭遇して、ずっと直したいと思っていたんだ。
"Requirement" タブ (開発中) :
必須スキルアイコンそのものにも変更が加わる :
- 必要な宇宙船操作 (Spaceship Command) 系スキルがまったくトレーニングされていないため、その船に乗ることができない。
- 必要なスキルそのものは所持しているが、レベルが足りていないためその船に乗ることができない。
- スキルレベルが条件を満たしており、その船に乗ることができる。
- その船に乗ることができ、スキルレベルが最大値に達している。
一貫性を保つために、キャラクターシート (キャラクター詳細) のスキル欄でも同アイコンを用いる :
また、これら二つの指標 (必須スキルとマスタリー) を、船の情報ウィンドウのヘッダーにアイコンとして追加することにした。これにより船の情報ウィンドウを開くだけですぐにこれらを確認できるし、詳細を知りたければ "Requirement" タブかマスタリータブをクリックすることでそれぞれがレベルに応じて開く。
今日のところはここまで。気に入ってもらえるといいんだけど。証明書についてはさらにいろいろと変更が加わる予定なので、追加での発表を楽しみにしていてね。
』
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