開発者ブログ : 生産関連の調整 (抄訳)

開発者ブログ : 「生産」 で世界をもっとすばらしく (Building better Worlds)

(2014.04.15 14:33 by CCP Ytterbium)

(※以下は開発者ブログの抄訳的なものです。書き終わったあとに公式訳がすでに発表されていることに気がつきましたが、もったいない (?) ので、そして公式訳のベースになった (と思われる) 稿と、本ブログがもとにした、英語版として最終的に発表された稿との間に多少の違いがあるようなので、私が訳したものも掲載してみようと思います)


生産関連のフィーチャーを、以下の 3つの指針にしたがって改修していく。
  • 生産関連のフィーチャーがゲーム内に存在するためには、それが実際のゲームプレイと結びついていなければならない
  • 生産関連のフィーチャーは、どんなものであっても 「リスク対報酬」 の原理にもとづいてバランス調整がなされなければならない
  • 生産関連のフィーチャーは、どんなものであってもプレイヤーにとってわかりやすく、把握しやすいものでなければならない


以上にもとづいて今回僕らがやろうとしていることは、1回のブログで扱うには膨大すぎる。よって以下のかたちで段階的にお伝えしていきたい。
  • 「再処理ブログ」 にて、再処理の計算、スキル、スターベース再処理施設、圧縮一般についてお伝えした
  • 本ブログでは、生産におけるシステム面での変更の話に重点をおく。ジョブごとのダメージ (damage per job) の話、エキストラマテリアル (足りない資源) の話、スロットの除去の話、そしてスターベースの改善の話など
  • 3番目のブログでは、改修された生産関連の UI がどのように機能するのか、そして平均的なユーザーにとってそれが何を意味するのかについての詳細を (by CCP Arrow)
  • 4番目のブログでは、リサーチ ME、PE、そしてコピージョブへの改修について (by CCP Greyscale)
  • 5番目のブログではジョブのインストール価格について ; それが固定額の税金から、活動量によって上下する可変値に変わることについて、そしてスロットへの変更の詳細を (by CCP Greyscale)
  • 最後のブログでは 「チーム」 コンセプトの話を。新しくなった生産において、ジョブの労働力として使われるのが 「チーム」 だ (by CCP Soniclover)

(ブログの順番は入れ替わる可能性あり)


マーケットのグルーピングを整理

マーケットにおいて生産関連材料のアイテムの並びは非常にわかりづらい。よってこれらの配置を整理し、かなり大幅に配置し直す。(※詳細は割愛)


"damage per run/job" システムの廃止

ロボット式組み立てモジュール (R.A.M.)リサーチデータベース (R.Db) に関連する仕様に、"damage per run" と呼ばれているものがある。これらのアイテムが使用されるジョブにおいては一定確率で 「ダメージ」 が発生し、R.A.M. もしくは R.Db が失われる、というものだ。

この仕様には一定の存在意義があるとはいえ、なにかと混乱の元となるし、ポイントとなるのが 「失われる」 という点だけなのであれば、そのためにわざわざ独立したシステムをもたせたりせず、はじめから通常の材料に含めてしまってもいいのではないか。

というわけで、"damage per job" の仕様は廃止する。面倒なわりに、ゲームの面白さに貢献する部分が少ないからだ。

夏以降、R.A.M. と R.Db は、他の一般材料と変わらなくなる。ただしロス比率を一定に保つため :
  • R.A.M. と R.Db について、それぞれのブループリントから一度のランで得られる数を 100倍にする
  • R.A.M. と R.Db が必要とされるジョブについては、それらにおける旧必要数に 100 をかけ、さらにその数に旧 "damage per run" のパーセンテージの値をかけた値が新必要数となる

例 :
  • 変更前の現在、適応攻撃耐性フィールドIIブループリント (Adaptive Invulnerability Field II Blueprint) においては、1回のジョブごとに R.A.M.-シールド技術 が 1ユニット必要とされ、"damage per run" は 60% となっている
  • 変更以降、このブループリントにおける R.A.M. の必要数は 1x100x0.6 = 60 となる。また、R.A.M.-シールド技術ブループリント (R.A.M.- Shield Tech Blueprint) によって R.A.M.-シールド技術 を 1ユニットではなく 100ユニット生産できるようになる。
  • R.Db についても同様


「エキストラマテリアル (足りない資源)」 の廃止

再処理効率の上限が 55% となることで、仕様の移行時におけるプレイヤーによる仕様の濫用を気にすることなく 「エキストラマテリアル」 の仕様を廃止できることになった。現在エキストラマテリアルとして表示されているものは、すべて通常の材料に変わる。これはサイエンスのようなジョブにおける材料についてもすべて同様。

エキストラマテリアルというコンセプトは、もともと主に Tech 2 生産や Tech 2 BPO リサーチなど、高度なジョブにおいて、再処理によっても回収できない材料をもたせるために導入された。また、その後ティアリサイドにおいて船の生産材料が調整された際にも、移行時にプレイヤーが再処理によってタダで資材を得てしまうことのないよう、エキストラマテリアルが用いられた。しかし、しエキストラマテリアルはスキルや、ブループリントの ME (材料効率) レベルによる補正を受けない。このため見積もりや最終的な価格が把握しづらくなったり、スキルトレーニングやブループリント研究の価値が下がってしまっていた。だが再処理効率に変更が加わることになり、こうして状況を改善できる運びとなった。

なお、この変更の影響を受けるブループリントについては、そのブループリントが研究されていなかったり、キャラクターがサイエンス系スキルを十分にトレーニングしていない場合、これまでよりも若干生産コストが増すことになる。


生産スロットの廃止

生産スロットは全面的に廃止し、そのかわりジョブインストールにおける可変コストシステムを導入する。コストは 0% から、もっとも極端なケースでは生産されるベースアイテムの 14% にあたる額までのあいだになる予定。

従来はステーションのスロット数が限られていたため、この方面でのゲーム仕様はボトルネック状の制限的なものとなっていた。スロットが満席であった場合、プレイヤーは空いているステーションを求めて移動するか、スターベースを利用するか、空くまで待つかしなければいけなかった。ジョブインストールの NPC 価格が異常に安いということもあいまって、僕らとしてはこの仕様に満足していなかった。

新システムにおいては、プレイヤー達は生産を行うにあたって同一の星系に好きなだけ集まることができるようになるが、集まる数が増えるしたがってジョブのインストールにかかるコストは劇的に上昇する。と言っても、飽和状態の星系にさらに集まろうとしない限りは引き続き十分に利益を得られるはず。詳細については別なブログにおいて CCP Greyscale によって説明がなされる。

なお、これまで生産もしくは研究ができなかったステーションで、突如生産や研究ができるようになるわけではない。


スターベースの仕様変更

現状、帝国宙域においては材料効率研究のスロットが不足 (※または 「欠如」) していることから、ハイセクのスターベースのほとんどが 移動型研究所 (Mobile Laboratory) を使用している。ブループリントはステーションにインストールしておきつつ、同一星系内の 移動型研究所 を用いて研究する、というかたちだ。しかし、スロットが廃止され、研究スロットがずっと入手しやすくなることから、このような使用ケースはもうそれほど重要性をもたなくなる。これにより以下のような変更を加えることが可能となる :

  • ジタや初心者星系等の一部をのぞき、ハイセクのどこにでもスタンディング要件なしでスターベースを係留できるようにする
  • 従来、プレイヤーはブループリントを利用するにあたって、ブループリントをステーションに安全に保管しておくことで、ブループリントをスターベース下におくというリスクを負わずにすんでいたが、それはできなくする。供給プロセスマネージメント (Supply Chain Management) スキルや 科学ネットワーキング (Scientific Networking) スキルを活用することで、引き続きジョブを遠隔で開始することは可能だが、今後は他の材料がそうであるのと同様、ブループリントについてもスターベースの施設に直接投入することが必要になる
  • リスクが新たに増すことへの埋め合わせとして、移動型研究所 (Mobile Laboratory)組み立て施設 (Assembly Array) を改善する。最終的な性能については決定し次第お知らせする
  • ブループリントのコピーにかかる時間を、それを使って生産を行うのにかかる時間よりも短くする。これにより、スターベースでの生産においてコピーを用いることで、オリジナルをリスクに晒す危険を回避する、という選択肢も視野に入ってくる


「これでもまだ最終形態ではない」

生産の UI 面を扱うことになるブログからの写真を 1枚。単一のウィンドウにて必要な情報をすべて得られるようになる。



(続いて『開発者ブログ : 生産システムの調整』 ディスカッションスレッドよりをどうぞ)

0 件のコメント:

コメントを投稿